独自開発の競馬予想ソフトの運用で配当金を30億円ほど得て巨額の脱税の罪に問われた男の話は競馬ファンの間では聞かないものはいない話でしょう。
問題となったのは30億もの配当金を生み出すための「経費」となるのは何を指すかでした。(厳密には違いますが、一般競馬ファンの話に置き換えた場合)
一般的に競馬の配当金は一時所得とみなされ、「所得を得るために直接要した金額」が経費とされ、競馬の場合は「当たり」馬券の購入費用とされていましたが、実際に競馬で勝つためには当たり馬券のみの購入だけでは到底不可能という実情は簡単に想像ができます。
実際に競馬で勝てる人が少ないということは競馬ファンでも当然理解はしていますが、勝てる可能性は残されていました。
ところが、この主張通りに「当たり馬券」のみが経費とみなされてしまっては、競馬で勝つ=脱税成功しているだけということになりかねません。
そうなっては夢も希望もありませんので、少なからずJRAの売上にも影響が出るのではないでしょうか。犯罪ではないギャンブルだから安心して楽しめるわけで、勝つ=犯罪になるのでは、健全に競馬を楽しむ方法が見て楽しむことしかなくなります。
実際いくらから?
億単位での配当を得るなどは一般人の資金力では到底現実的ではありません。
それでは、一体いくらから競馬の配当金に税金がかかるようになるかというと、それは『50万円』からと言われています。利益が50万円ではなく、得た配当金が50万円からです。
これは週に1万円獲得し、毎週競馬を嗜む熱心なファンならば届いてしまう勘定なので、日本国内を探せば数えきれないほどの人がいると思います。
例えば毎週1万円ずつ50週間競馬をやったとし、1度だけ50倍の馬券が当たったとします。
当然配当金が50万円になるので課税対象額となりますが、投資金額も50万円です。そのうち当たり馬券の購入=「所得を得るために直接要した金額」は1万円に過ぎませんので、49万円が課税対象額となります。ハズレ馬券も経費とみなしてもらえるならば、プラスマイナス0円なので非課税となるにもかかわらず、まるで儲けていないにもかかわらず49万円にかかる所得税を負担する必要がでてくるのです。
確かに法律を違反することはよくないことですが、これがよくないこととされることに問題があるように私は思います。
例の裁判では無事に「ハズレ馬券」も費用であると認定されたようですが、但し書き的に「専用のソフトを用い『FX』などのような資産運用的に馬券購入をしていた」というようなことが「ハズレ馬券」を費用計上してもよい理由として挙げられており、いまだ一般の競馬ファンにとっては脱税問題はついてまわる疑問として漂うこととなりました。
全く疑念を持たずに競馬を楽しむことができるようにならないものでしょうか?
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